2015年5月31日日曜日

2015.05.31 作新学院高等学校吹奏楽部 フレッシュグリーンコンサート2015

宇都宮市文化会館 大ホール

● 高校の吹奏楽の多くはこの時期に定期演奏会を行っているようだ。が,作新は定演は10月。その代わりにというか,“フレッシュグリーンコンサート”と銘打って,この時期に演奏会を開催している。
 秋の定演はすでに3回聴きに行っているけれども,グリーンコンサートは今回が初めて。

● なにゆえにフレッシュかといえば,1年生が入ってきたばかり,2年生,3年生も進級したばかりだからだろうけど,演奏会の内容や構成は定演と同じ。
 この学校では年に2回の定期演奏会を開いているようなものだ。

● で,フレッシュと言いながら,上手すぎる。ここからさらに細部を詰めていって,仕上げを施して,吹奏楽コンクールに臨むというわけなのだろうけど,素人にはどこをどう直していけばいいのかがわからなかった。
 わかる人にはわかるわけだ。東関東で勝ちあがっていくには,ここからどこまで行けるかの勝負なんだろうから。

● 第1部で特に印象に残ったのは2つ。ワーグナーの“エルザの大聖堂への行列”。「ローエングリン」の中の一節。
 腕に覚えがあるんでしょうね。押しだしがいいというか,堂々としているというか。前に前に出る感じ。それがワーグナーのこの曲には合っているというか。
 ま,ワーグナーに限らず,たいていはこれで合うんだろうけど。

● もうひとつは,真島俊夫「三つのジャポニズム」より。これはエキゾチック。ジャポニズムと題された曲を日本人が聴いて,エキゾチックと感じるのもいかがなものか。ワーグナーの後に聴いたからだということにしておこう。
 曲が面白い。でも,その面白さを客席に伝えることのできる,ステージ側の技術はやはり大したものと言うしかない。

● 第2部では,まず八木節。和太鼓も入った。当然,日本人にあったノリ。入っていきやすい。曲が蓄えている生命力もすごい。
 真島俊夫「カリビアン・サンダンス」ではスティールパンという楽器が登場。カリブの楽器らしいんだけど,このスティールパンをたたいた女子生徒がすばらしかった。
 リズム感というのでもなく,運動神経というのでもなく,しかしそのどちらでもあって,かつそれ以上のもの。そういうものを持って生まれてきたんだろう。

● 第2部の最後は,ガーシュウィンの「ラプソディー・イン・ブルー」。これは管弦楽で何度か聴いている。CDでも聴いている。ので,馴染みがある。
 馴染みがあるものを聴くとホッとする。ホームに戻ってきたな,と。吹奏楽はぼくにとってはまだアウェイであるようだ。

● 第3部はドリルステージ。「千と千尋の神隠し」に合わせた合奏とパフォーマンス。誰がデザインするんですかねぇ,ラインの取り方なんかねぇ。
 旗の使い方は各校の特徴がありますね。何というか,その特徴が毎年変わらないっていうか。

● クラリネットを吹いていた部員が,3月に芸大に合格したらしい。おそらく,来年も芸大合格者は出るのじゃないか。たぶん,複数。
 ただし,行けるからといって行ってしまうのが賢い選択かどうかは,おのずと別の問題になる。賢かったかどうかは選択してみないとわからないという,究極の厄介さが控えているわけだけど。

● ここまで高い技量を備えた部員を抱えているのが,この学校の強みかもしれない。
 スタープレーやヤーだけでは戦えないにしても,スタープレーヤーの波及効果は大きいはずだ。アベレージを引きあげるのに一番いい方法は,トップを伸ばすことらしいから。

● 10月の定期演奏会の前売券を販売していた。必ず行くと思うので,ここで購入。
 裏面に刻印されている番号は00001だった。

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