2010年3月31日水曜日

2010.03.21 ユーゲント・フィルハーモニカー第4回定期演奏会

文京シビックホール大ホール

● この日はもうひとつ。ユーゲント・フィルハーモニカー。文京シビックホールで午後6時半からの開演。

● だいぶ時間があったので,会場の付近を歩いてみた。文京シビックセンターの前をそのまま歩いていくと,富坂にかかる。春日局のブロンズ像がある。この辺一帯の地名(春日)の由来が説明されていた。その先に中央大学の理工学部がある。
 こうして東京の街を歩いていると,東京の凄みを感じる。政治や経済のことではない。それももちろんだけれども,学術や文化,教養,情報,ファッション,アミューズメント,街歩きの楽しさ,歴史的建造物などの観光資源,そういったものにおいても,東京は傑出しているってことね。

● 地方文化を振興せよと説かれることが多いが,そんなことが本当にできるんだろうか。現在の東京と地方の格差からすれば,江戸時代の江戸と諸藩の格差など格差のうちに入らないものだろう。
 こうまで圧倒的な東京がある以上,地方の独自性なんて幻でしかなくなっているのではないか。地方の経営はいかにうまく東京に便乗するかしかないのではないか。東京と切り離した地方独自の文化なんてあり得るのか。

● チケットは前売は5百円で当日は千円。ぼくは当日券を買った。
 文京シビック大ホールに入ったら,なかのZEROに舞い戻ったような錯覚に襲われた。細部までよく似た造りだ。

● 楽団のホームページによれば,ユーゲント・フィルハーモニカーは「財団法人日本青年館の音楽行事(オーケストラ・フェスタ,全国高等学校選抜オーケストラ・ヨーロッパ公演,日本ユンゲ・オーケストラ・ヨーロッパ公演)に参加したメンバーが中心となって2006年3月に創設されたオーケストラ」とのことだ。レベル高そう。

● 曲目は次の3曲。
 サン=サーンス 交響詩「死の舞踏」
 ドビュッシー 小組曲(ビュッセル編)
 ラフマニノフ 交響曲第2番 ホ短調

● 客の入りは8割程度か。だいぶ埋まっていた。団員の過半は現役の大学生かと思われた。客席の平均年齢もだいぶ若かった。
 サン=サーンスの交響詩「死の舞踏」は初めて聴く。
 ラフマニノフの交響曲第2番は1月に東大音楽部管弦楽団の演奏で聴いている。東大管弦楽団の演奏にもしびれたが,今回もそれに勝るとも劣らない水準。高校選抜はダテじゃなかった。
 清新な演奏でいて,技術は熟達している。ひとつの理想型をなしていると思えた。

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